2015年9月19日土曜日

祝!パイオニアペダリングモニターがTSSに対応


パイオニアペダリングモニターの導入初期望んでいたTSS表示が9月16日のアップデートでついに対応した。

データフィールドに表示できるパラメータに追加されたのは以下のパワー関連の3つ。
・Normalized Power™ (NP™)
・Intensity Factor™ (IF™)
・Training Stress Score™ (TSS™)

TSSが表示できるようになったおかげでその日の練習量の管理がしやすくなった。
ただ、なじみのないユーザーにとってはなにそれ?状態だと思われるので、TSSについて簡単に説明しておこう。

Training Stress Score™ (TSS™) とは?

パワーデータを用いた運動量(走った距離と強度)の指標であり、練習時間に対しての練習の密度を示すものといったことだ。
 1時間を全力タイムトライアルしたときの運動量を100TSSとしている。

TSSを用いることのメリットは練習量が明確にわかること。
たとえば1時間走るとして、
・ヒルクライムのタイムアタック
・時々アタックを掛け合うようなチームライド
・平地をゆっくり流す
この3つでは運動量に大きく差があることがわかると思う。
ヒルクライムでは100TSS、チームライドではペースや強度が高ければ100TSSを越えることもあり、流しの場合では強度が低いため到底100TSSには届かない。
TSSがリアルタイムで見られれば、もう少し追い込んでおこうとか、逆にやりすぎたからこのあたりでやめておこうといった判断ができる。TSSはパワーメーターがあれば算出できるものなので、GARMINなどのサイコンを組み合わせれば見ることができるのだが、パイオニアはこれまで対応してこなかったために、練習後の解析によってTSSを算出するため、追い込みが足らない場合などは後の祭りであった。

TSSは練習の管理にも重要な役割を果たす。


1日の練習量として100~150TSS程度が次の日には回復できる基準となっている。
1日の中には仕事もあることだし、無理ない範囲は人それぞれであるが、自らの基準を設定しておくことで、無理なく続けられる練習を設定することができるのだ。
 TSSを利用することによって、オーバートレーニングを予防できたり、休養に必要な時間なども把握することができるようになる。

TSSを利用するための設定方法

TSSの算出のために必要な数値がFTP(Function Threshold Power)だ。
平たく言うと1時間維持できる最大パワーのことで調べ方はいろいろあるが、
・1時間全力で走ったときの平均パワー
・20分間全力走の平均パワーの95%
が用いやすい。練習によって能力は日々変化するので、定期的に確認しやすい方法がベスト。
アメリカのように1時間切りが1つの目標となる40kmTTなどには上の方法が良いかもしれない。
しかし、日本では1時間踏み続けられるレースは富士ヒルクライムやマウンテンサイクリング乗鞍など限られた環境でしかできないため、20分間全力走の平均パワーの95%が指標として用いやすいと思う。

シクロスフィアでの設定方法は、まずMNPグラフを見てほしい。
20分のWを見てみよう。この数値の95%がFTPの近似値となる。
下の例では、288.5 (W) x 0.95 = 274 (W)
 こうして求めたFTP = 274 (W)を統計データウィンドウの右上の編集をクリックして、FTPタブの左下のFTPの欄に入力する。FTPは練習によって変化するので、定期的に確認してアップデートしてほしい。





サイクルコンピューターSGX-CA500でもFTPを設定する。

1.セッティングを押して、



 2.ライダーセッティング


3.FTPを押す


4.FTPを入力して完成


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