2014年9月29日月曜日

パイオニア ペダリングモニター SGY-PM910Hを3ヶ月使ってみてわかったこと- ペダリングモニターを選んだワケ〜導入まで


今年のMt.富士ヒルクライムの直前にパイオニア ペダリングモニター SGY-PM910Hを導入した。
使い始めて早3ヶ月が経った。一通り使ってみてわかったことをまとめてみたい。

パイオニア ペダリングモニター SGY-PM910Hを選んだワケ

パワーメーターの導入目的を整理しておきたい。
・パワートレーニング
・レースでのペース管理
・ペダリングスキルの可視化

クランク型のパワーメーターは、ホイールは好きなものを使えるし、さらにはワット以外にも左右それぞれのワットやバランスなどのペダリングからの情報が得られる。複数台で使いたいときは交換が非常に面倒になるものの、幸い1台体制なので問題にならない。

精度ではハブ型のPower Tapだが、練習用とヒルクライムなどのレース用のホイールを別々に組まなければならない。ペダル型は取り付けや交換が簡単にできるが、使うペダルが限定される。さらにはぶつけやすいパーツであるため、破損のリスクが高い(某ベダル型は銀色のアレが壊れやすいと使ってる人から教えてもらった)。 

こうした理由から、自分の目的ではクランク型がベストだった。

クランク型のパワーメーターはSRM、Quarq、Power2Max、Pioneer、Stages Powerがある。決して安くはない機材であるため、慎重な検討が必要だ。特に重視したのはシマノ製のクランクへの対応だ。シマノのガッチリとした踏み心地とスムーズな変速性能は欠かせない。他社製クランクにシマノのチェーンリングを装着するという手もあるが、コスト面で高くつく。ここでSRMとPioneer、Stages Powerに絞られる。SRMはクランク型パワーメーターの老舗的に存在で、プロの使用率も高い。しかし、40万円以上の価格と、校正や電池交換がメーカー送りになり、その際のコストも決して安くはない。Stages Powerは低価格ではあるが、左クランクでの片側測定、また入手経路が少なく、結局10万程度になってしまう。しかし、その低価格と装着の手軽さから、入手できるようになったら2台目のロードやMTBやBMXに装着してみたい(この手のものは試してみたいワクワク感がある)。Pioneerのペダリングモニターは、パワーデータをきちんと取れるだけでなく、最大のウリがペダリングのベクトルの可視化だ。これまで特殊な機材でしか見えなかったベクトルを手軽に見ることができ、スキルアップにも活用できる。ペダリングモニターは機能面が必要十分で、価格も手が届きやすくなっており、非常にバランスが良いのだ。シマノクランクを使いたい自分にとってはPioneer一択だったとも言える。

注文から装着まで

ペダリングモニターSGY-PM910Hは対応するクランク(FC-9000、FC6800)を取り扱い店に持ち込んで、メーカーに送ってセンサーを取り付け・校正されたクランクが送り返されて、店で取り付けることになる。せっかくなので、クランクはDURA-ACE FC-9000にした。クランクは別途安く入手して、店に持ち込ませてもらった。注文の際には、クランクのモデルと、チェーンリングの歯数、クランク長、使用ベダルと軸の長さなどなどを記入する。これらの情報をもとにメーカー側で設定するとのことだ。このため、ペダルを大きく変えた場合は再度メーカーに調整に出す必要が出てくるようだ。オーダーを入れると、パイオニアからクランク送付用の箱が送られてきて、これに入れて返送するかたちになっている。出始めの時期で注文からこの箱が届くまでは多少かかったものの、メーカーに箱を送ってから対応が早く、バイクに装着するまで1週間程度だった。取り付けに関して、使っているコンポはアルテグラ6700で10速なので、11速用のFC-9000を無理やり入れたことになっているが問題なく動作している。ペダリングモニターを私に買わせることになったクライマー氏は10速のSRAM REDにペダリングモニターを付けたFC-9000を取り付けて問題なく動作しているので、互換性はさほど気にしなくてよさそうだ。

導入にかかった費用

FC-9000              4万円弱                           
SGY-PM910H   139,968円    
SGX-CA500        32,180円
装着にかかった工賃 +α

クランクとセンサーで、18万円。アルテグラなら16万円ほどからだ。手持ちの対応クランクがあればセンサー代だけになる。また、専用サイコン(SGX-CA500)でなくても、ANT+対応のサイコンなら他のパワーメーター同様に使うことができるので、手持ちもサイコンがあれば導入コストも抑えられる。しかし、ペダリングベクトルのデータを取るには専用サイコンが必要なので、使用目的を踏まえて検討するといい。


導入して3ヶ月経った今、あったらいいなの機材であったものが、なくてはならない機材になっている。特に顕著なのが、トレーニングで、パワートレーニングを始めてから、強度を踏まえたメニューに取り組みやすくなり、練習効率が著しく上がっている。また、オーバートレーニングにならないように練習量も数字で調整できるので、コンスタントに練習をこなせるようになってきた。タイムを縮めるには、結局のところエンジンを強化するほかない。良いホイールを買う前に、トレーニングの質の向上に役立つ機材を導入してみてはいかがだろうか。



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